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2-3 可視光線透過率

サングラスのレンズを選ぶ上で一番重要なことは、使用する状況に合わせた明るさのレンズを選ぶことです。サングラスのカタログを見ると、「視光線透過率―%」と表記されていると思います。この可視光線透過率とは、レンズの外側から照らされる光線量を100として、レンズを通して内側に入ってくる光線量の割合のことで、レンズの明るさを示す数値です。数値が高いほどレンズの色の濃さは薄く、視界は明るくなり、数値が低くなるにつれて色が濃くなり、視界は暗くなります。

サイクリストに限らず、日本人は色が濃すぎる暗いレンズを選んでいることが多いように見受けられます。日本人は平均して瞳の色が濃く、殆どの方の瞳の色は茶色~黒だと思います。瞳の色が濃いほど眩しさに強く、瞳の色が薄い欧米人と比べて日本人は眩しい状況に対してかなり耐性があります。余談ですが、瞳に光を当てても色が真っ黒な人は、サングラスをかけなくてもよいという記事を目にしたことがあります。

OakleyやRudy Projectなどの海外メーカーは、欧米の瞳の色が薄い人を基準としているため、ラインナップの多くが、日本人には暗い可視光線透過率20%以下のレンズが使用されています。夏の晴天時のマリンスポーツや晴天時の雪上でウィンタースポーツをしない限り、日本人には可視光線透過率が20%以下のレンズは必要ありません。日中に使用するのであれば、可視光線透過率30%ぐらいが、日本人にはちょうど良い明るさで基準となる数値と言っていいです。この基準は、国産メーカーTALEXのレンズラインナップを見て頂くとわかりやすいと思います。初めてサングラスを購入する場合は、この基準となる可視光線透過率30%前後のレンズが装着されている物をお勧めします。大体これ一つだけで、殆どのシチュエーションをカバーできると思います。

個人的な見解ですが、日向・日陰、トンネル通過、さらには天候の変化など明暗の変化が大きい自転車では、可視光線透過率30~40%ぐらいのレンズが使いやすいです。このぐらいの明るさであれば、殆どの方が、季節・天気を問わず日の出~日の入まで、快適にサングラスをかけていられると思います。ちなみに私は、可視光線透過率30%と55%のレンズを使い分けています。瞳の色は、日本人としては平均的な少し濃い目の茶色ですが、真夏の快晴時を除いて可視光線透過率55%のレンズで眩しいと感じることはありません。可視光線透過率30%のレンズでは、冬の曇天時にもう少し明るいレンズが良いかなと思うことがあります。
自転車は明暗の変化が大きく、携帯できる装備も限られ予備のサングラスを持っていくのが難しいので、1つで様々な状況に対応できる汎用性のある明るさのレンズを選ぶことをお勧めします。

次回からは、レンズのカラーについて、3種類に分けて説明していきます。
と、その前に必要な写真を撮りに行かないといけないのですが、ここ数日は天気が安定しないですね(^^;)
by SG_Meccanico | 2012-09-07 15:36 | サングラス講座

老舗スポーツサイクル専門店で修業後、福岡市早良区の自宅ガレージを拠点に、ロードバイクの点検・整備・パーツ組み替え等の依頼を、預かりにて承っています。お問い合わせはこちらへ。sg.meccanico@gmail.com


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